柴山充弘 原著論文 (2006年度)
Fumiyoshi Ikkai, Takuya Suzuki, Takeshi Karino, and Mitsuhiro Shibayama
“Microstructure of N-Isopropylacrylamide-Acrylic Acid Copolymer Gels Having Different Spatial Configurations of Weakly Charged Groups”
Macromolecules, Vol.40, 1140-1146 (2007)
【概要】アクリル酸(AAc)がモノマーまたはポリマーとしてPNIPAに取り込まれた、3種の異なる荷電基の空間分布をもつN-イソプロピルアクリルアミド(PNIPA)-アクリル酸(AAc)共重合体の巨視的膨潤挙動とミクロ相分離構造を小角中性子散乱により研究した。物理的に取り込まれただけのポリアクリル酸では、荷電基効果は見られなかったが、化学的に結合したPNIPA-AAcゲルでは、温度の上昇に伴い、ミクロ相分離に起因した散乱極大が観察された。
“Microstructure of N-Isopropylacrylamide-Acrylic Acid Copolymer Gels Having Different Spatial Configurations of Weakly Charged Groups”
Macromolecules, Vol.40, 1140-1146 (2007)
【概要】アクリル酸(AAc)がモノマーまたはポリマーとしてPNIPAに取り込まれた、3種の異なる荷電基の空間分布をもつN-イソプロピルアクリルアミド(PNIPA)-アクリル酸(AAc)共重合体の巨視的膨潤挙動とミクロ相分離構造を小角中性子散乱により研究した。物理的に取り込まれただけのポリアクリル酸では、荷電基効果は見られなかったが、化学的に結合したPNIPA-AAcゲルでは、温度の上昇に伴い、ミクロ相分離に起因した散乱極大が観察された。
Takashi Karino, Yuko Ikeda, Yoritaka Yasuda, Shinzo Kohjiya, and Mitsuhiro Shibayama
“Nonuniformity in Natural Rubber as revealed by SANS, SAXS, and AFM”
Biomacromolecules, Vol. 8, 693-699 (2007)
【概要】天然ゴム(NR)および脱タンパク天然ゴム(DPNR)の構造を小角中性子散乱(SANS)、小角X線散乱(SAXS)、および原子間力顕微鏡(AFM)により研究した。その結果、NRの特筆すべき優れた力学特性はNRに含まれる蛋白質のみならず、リン脂質の存在に強く依存することがわかった。また、NR中の不均一性は200オングストローム以上の蛋白質凝集体に由来するものであることが分かった。
“Nonuniformity in Natural Rubber as revealed by SANS, SAXS, and AFM”
Biomacromolecules, Vol. 8, 693-699 (2007)
【概要】天然ゴム(NR)および脱タンパク天然ゴム(DPNR)の構造を小角中性子散乱(SANS)、小角X線散乱(SAXS)、および原子間力顕微鏡(AFM)により研究した。その結果、NRの特筆すべき優れた力学特性はNRに含まれる蛋白質のみならず、リン脂質の存在に強く依存することがわかった。また、NR中の不均一性は200オングストローム以上の蛋白質凝集体に由来するものであることが分かった。
Yoshinobu Nozue, Takashi Sakurai, Hidetake Hozumi, Tatsuya Kasahara, Noboru Yamaguchi, Mitsuhiro Shibayama, and Yushu Matsushita
“Investigation of Miscibility between iPP and propylene-butene random copolymer by Small-Angle Neutron Scattering”
Macromolecules, Vol.40, 273-277 (2007)
【概要】小角中性子散乱によりイソタクチックポリプロピレン(iPP)とプロピレンーブタジエンランダム共重合体(a(P/B))の相溶性をa(P/B)中のブタジエン濃度、および温度の関数として測定した。相互作用パラメーターはa(P/B)中のブタジエン濃度とともに増加した。また、ブタジエン濃度により、相挙動がUCST型からLCST型に変化することも観測された。この実験結果を格子ークラスター理論により説明した。
“Investigation of Miscibility between iPP and propylene-butene random copolymer by Small-Angle Neutron Scattering”
Macromolecules, Vol.40, 273-277 (2007)
【概要】小角中性子散乱によりイソタクチックポリプロピレン(iPP)とプロピレンーブタジエンランダム共重合体(a(P/B))の相溶性をa(P/B)中のブタジエン濃度、および温度の関数として測定した。相互作用パラメーターはa(P/B)中のブタジエン濃度とともに増加した。また、ブタジエン濃度により、相挙動がUCST型からLCST型に変化することも観測された。この実験結果を格子ークラスター理論により説明した。
Takeshi Karino, Yasushi Okumura, Changming Zhao, Masatoshi Kidowaki, Toshiyuki Kataoka, Kohzo Ito, and Mitsuhiro Shibayama
“Sol-gel Transition of Hydrophobically Modified Polyrotaxane”
Macromolecules, Vol. 39, 9435-9440 (2006)
【概要】ポリエチレングリコールとシクロデキストリン(CD)から成る通常のポリロタキサンは水に溶解しにくいが、CD環をメチル化することにより溶解性が向上した。さらに、メチル化に応じて、温度誘起ゾルゲル転移が起こった。このメチル化ポリロタキサンのゾルゲル転移を小角中性子散乱(SANS)および動的光散乱(DLS)により研究した。(Kohzo Ito:試料提供)
“Sol-gel Transition of Hydrophobically Modified Polyrotaxane”
Macromolecules, Vol. 39, 9435-9440 (2006)
【概要】ポリエチレングリコールとシクロデキストリン(CD)から成る通常のポリロタキサンは水に溶解しにくいが、CD環をメチル化することにより溶解性が向上した。さらに、メチル化に応じて、温度誘起ゾルゲル転移が起こった。このメチル化ポリロタキサンのゾルゲル転移を小角中性子散乱(SANS)および動的光散乱(DLS)により研究した。(Kohzo Ito:試料提供)
Takeshi Karino, Mitsuhiro Shibayama, Yasushi Okumra, and Kohzo Ito
“SANS Study on Pulley Effect of Slide-ring Gel”
Physica B, Vol. 385-386, 807-809 (2006)
【概要】我々は、近年、スライドリングゲル(SRゲル)と呼ぶ新奇なゲルを開発した。このSRゲルはポリロタキサンとシクロデキストリンからなるが、スライド運動や滑車効果という、SRゲルのユニークな性質をさらに発展させるためには、シクロデキストリンの自己凝集性を抑制する必要がある。そこで、メチル化したポリロタキサンを合成し、その構造を小角中性子散乱により研究した。(Kohzo Ito:試料調製、力学測定、キャラクタリゼーション)
“SANS Study on Pulley Effect of Slide-ring Gel”
Physica B, Vol. 385-386, 807-809 (2006)
【概要】我々は、近年、スライドリングゲル(SRゲル)と呼ぶ新奇なゲルを開発した。このSRゲルはポリロタキサンとシクロデキストリンからなるが、スライド運動や滑車効果という、SRゲルのユニークな性質をさらに発展させるためには、シクロデキストリンの自己凝集性を抑制する必要がある。そこで、メチル化したポリロタキサンを合成し、その構造を小角中性子散乱により研究した。(Kohzo Ito:試料調製、力学測定、キャラクタリゼーション)
Satoshi Okabe, Chieko Fuse, Shinji Sugihara, Sadahito Aoshima, and Mitsuhiro Shibayama
“Structural Transition in Block and Gradient Copolymer Aqueous Solutions”
Physica B, Vol. 385-386, 756-758 (2006)
【概要】感熱応答性セグメントを有するブロックおよびグラジエント共重合体希薄水溶液における温度誘起構造転移を小角中性子散乱を用いて調べた。ブロック共重合体系では温度の上昇にともない温度敏感型ブロック鎖が凝集し、急激なミセル構造形成が起こるのに対し、グラジエント系では分子鎖の巻き取り過程が連続的に起こることを明らかにした。
“Structural Transition in Block and Gradient Copolymer Aqueous Solutions”
Physica B, Vol. 385-386, 756-758 (2006)
【概要】感熱応答性セグメントを有するブロックおよびグラジエント共重合体希薄水溶液における温度誘起構造転移を小角中性子散乱を用いて調べた。ブロック共重合体系では温度の上昇にともない温度敏感型ブロック鎖が凝集し、急激なミセル構造形成が起こるのに対し、グラジエント系では分子鎖の巻き取り過程が連続的に起こることを明らかにした。
Noboru Osaka, Satoshi Okabe, Takeshi Karino, Yumi Hirabaru, Sadahito Aoshima, and Mitsuhiro Shibayama
“SANS Study of Hydrophobic Effects on Pressure-induced Micro- and Macrophase Separations of Block Copolymers”
Physica B, Vol. 385-386, 749-751 (2006)
【概要】温度および圧力に対して応答性を持つブロック共重合体水溶液に圧力を印加したときに形成されるミクロ構造の解析を行うことで、高分子と水の間の相互作用の温度および圧力依存性について調べた。まず光の透過率測定により温度ー圧力相図におけるミクロ相分離線が上に凸の関数であることを示し、さらに低温で圧力を印加する過程と、高温で圧力を印加する過程では形成されるミクロ構造が異なることを明らかにした。
“SANS Study of Hydrophobic Effects on Pressure-induced Micro- and Macrophase Separations of Block Copolymers”
Physica B, Vol. 385-386, 749-751 (2006)
【概要】温度および圧力に対して応答性を持つブロック共重合体水溶液に圧力を印加したときに形成されるミクロ構造の解析を行うことで、高分子と水の間の相互作用の温度および圧力依存性について調べた。まず光の透過率測定により温度ー圧力相図におけるミクロ相分離線が上に凸の関数であることを示し、さらに低温で圧力を印加する過程と、高温で圧力を印加する過程では形成されるミクロ構造が異なることを明らかにした。
Takashi Karino, Mitsuhiro Shibayama, Yasushi Okumra, and Kohzo Ito
“Slide-ring Gel: Topological Gel with Freely Movable Cross-links”
Physica B, Vol. 385-386, 692-696 (2006)
【概要】スライドリング(SR)ゲルの構造を小角中性子散乱(SANS)により研究した。SRゲルはポリロタキサン上のシクロデキストリンをカップリングして作成した。SRゲルの架橋点は8の字型をしているのが特徴である。一軸延伸したSRゲルのSANSパターンはノーマルバタフライパターンとなった。このことは、架橋点が分子鎖に沿ってスライドし、歪みを最小化する、滑車効果を持っていることを示している。(Kohzo Ito;試料提供、力学測定)
“Slide-ring Gel: Topological Gel with Freely Movable Cross-links”
Physica B, Vol. 385-386, 692-696 (2006)
【概要】スライドリング(SR)ゲルの構造を小角中性子散乱(SANS)により研究した。SRゲルはポリロタキサン上のシクロデキストリンをカップリングして作成した。SRゲルの架橋点は8の字型をしているのが特徴である。一軸延伸したSRゲルのSANSパターンはノーマルバタフライパターンとなった。このことは、架橋点が分子鎖に沿ってスライドし、歪みを最小化する、滑車効果を持っていることを示している。(Kohzo Ito;試料提供、力学測定)
Sho Miyazaki, Takeshi Karino, Hitoshi Endo, Kazutoshi Haraguchi, and Mitsuhiro Shibayama
“Clay Concentration Dependence of Microstructure in Deformed Poly(N-isopropylacrylamide)-clay Nanocomposite Gels”
Macromolecules, Vol. 39, 8112-8120 (2006)
【概要】異なるクレイ濃度Cclayを持つポリN-イソプロピルアクリルアミド(PNIPA)ークレイナノコンポジットゲル(NCゲル)のミクロ構造を力学測定および小角中性子散乱(SANS)により延伸倍率の関数として研究した。クレイ一枚あたりに繋がるPNIPA鎖はCclayの4/3乗に比例すること、このうち付加的な1/3乗はクレイ表面上への架橋点の局在に由来することなどがわかった。
“Clay Concentration Dependence of Microstructure in Deformed Poly(N-isopropylacrylamide)-clay Nanocomposite Gels”
Macromolecules, Vol. 39, 8112-8120 (2006)
【概要】異なるクレイ濃度Cclayを持つポリN-イソプロピルアクリルアミド(PNIPA)ークレイナノコンポジットゲル(NCゲル)のミクロ構造を力学測定および小角中性子散乱(SANS)により延伸倍率の関数として研究した。クレイ一枚あたりに繋がるPNIPA鎖はCclayの4/3乗に比例すること、このうち付加的な1/3乗はクレイ表面上への架橋点の局在に由来することなどがわかった。
Satoshi Okabe, Ken-ichi Seno, Shokoku Kanaoka, Sadahito Aoshima, and Mitsuhiro Shibayama
“Small-angle Neutron Scattering Study on Block and Gradient Copolymer Aqueous Solutions”
Polymer, Vol. 47, 7572-7579 (2006)
【概要】ブロックおよびグラジエント共重合体準希薄水溶液のミクロ相分離構造転移を小角中性子散乱により詳細に解析した。ブロック共重合体系では温度の上昇にともない温度敏感型ブロック成分が凝集し、急激なミクロ相分離構造形成が起こるのに対し、グラジエント系では分子鎖のリールイン効果(巻き取り効果)によるゆるやかな転移が起こることを発見した。
“Small-angle Neutron Scattering Study on Block and Gradient Copolymer Aqueous Solutions”
Polymer, Vol. 47, 7572-7579 (2006)
【概要】ブロックおよびグラジエント共重合体準希薄水溶液のミクロ相分離構造転移を小角中性子散乱により詳細に解析した。ブロック共重合体系では温度の上昇にともない温度敏感型ブロック成分が凝集し、急激なミクロ相分離構造形成が起こるのに対し、グラジエント系では分子鎖のリールイン効果(巻き取り効果)によるゆるやかな転移が起こることを発見した。
柴山充弘
“高分子ゲルの小角中性子散乱”
高分子論文集, Vol. 63, 345-359 (2006)
【概要】小角中性子散乱による高分子ゲルの構造研究の発展をゲルの不均一性とミクロ相分離の理解を中心に概説した。そうした考えに基づき、優れた力学的性質をもつスーパーゲルの構造解析と変形メカニズムの解明、環境敏感型ハイドロゲルの圧力・温度誘起相分離・相転移現象の研究、疎水性相互作用の温度・圧力依存性オイルゲル化剤によって形成されるゲルの構造などの研究例を紹介した。
“高分子ゲルの小角中性子散乱”
高分子論文集, Vol. 63, 345-359 (2006)
【概要】小角中性子散乱による高分子ゲルの構造研究の発展をゲルの不均一性とミクロ相分離の理解を中心に概説した。そうした考えに基づき、優れた力学的性質をもつスーパーゲルの構造解析と変形メカニズムの解明、環境敏感型ハイドロゲルの圧力・温度誘起相分離・相転移現象の研究、疎水性相互作用の温度・圧力依存性オイルゲル化剤によって形成されるゲルの構造などの研究例を紹介した。
Mitsuhiro Shibayama, Takeshi Karino, and Satoshi Okabe
“Distribution Analyses of Multi-modal Dynamic Light Scattering Data”
Polymer, Vol .47, 6446-6456 (2006)
【概要】動的光散乱による粒径分布解析においてしばしば見られる二様分布から、各成分の重量分率を推定する方法を提案し、同法を温度敏感型ブロック共重合体水溶液について検証した。
“Distribution Analyses of Multi-modal Dynamic Light Scattering Data”
Polymer, Vol .47, 6446-6456 (2006)
【概要】動的光散乱による粒径分布解析においてしばしば見られる二様分布から、各成分の重量分率を推定する方法を提案し、同法を温度敏感型ブロック共重合体水溶液について検証した。
Noboru Osaka, Satoshi Okabe, Takeshi Karino, Yumi Hirabaru, Sadahito Aoshima, and Mitsuhiro Shibayama
“Micro- and Macro- Phase Separations of Hydrophobically Solvated Block Copolymer Aqueous Solutions Induced by Pressure and Temperature”
Macromolecules, Vol.39, 5875-5884 (2006)
【概要】小角中性子散乱により温度および圧力敏感型ブロック共重合体水溶液の圧力誘起ミクロ、マクロ相分離の研究を行った。ミクロ相分離は低圧域に特徴的な現象で、温度上昇により鋭いミクロ相分離転移が起こるのに対し、低温高圧下ではマクロ相分離、高温・高圧下ではゆるやかな相分離が起こることがわかった。それらの現象を疎水性相互作用の圧力依存性の観点から議論した。
“Micro- and Macro- Phase Separations of Hydrophobically Solvated Block Copolymer Aqueous Solutions Induced by Pressure and Temperature”
Macromolecules, Vol.39, 5875-5884 (2006)
【概要】小角中性子散乱により温度および圧力敏感型ブロック共重合体水溶液の圧力誘起ミクロ、マクロ相分離の研究を行った。ミクロ相分離は低圧域に特徴的な現象で、温度上昇により鋭いミクロ相分離転移が起こるのに対し、低温高圧下ではマクロ相分離、高温・高圧下ではゆるやかな相分離が起こることがわかった。それらの現象を疎水性相互作用の圧力依存性の観点から議論した。
Lucille Abad, Satoshi Okabe, Satoshi Koizumi, and Mitsuhiro Shibayama
“Small-angle Neutron Scattering Study on Irradiated Kappa Carrageenan”
Physica B, Vol. 381, 103-108 (2006)
【概要】ガンマ線照射したカッパカラギーナン(KC)の構造を小角中性子散乱を用いて研究した。未架橋KC水溶液は、高分子準希濃厚溶液を記述するオルンスタイン=ゼルニケ(OZ)関数にてうまく表すことができた。しかし、ガンマ線照射KCでは散乱関数はべき乗化し、分子切断が起こっていることを示唆する結果となった。
“Small-angle Neutron Scattering Study on Irradiated Kappa Carrageenan”
Physica B, Vol. 381, 103-108 (2006)
【概要】ガンマ線照射したカッパカラギーナン(KC)の構造を小角中性子散乱を用いて研究した。未架橋KC水溶液は、高分子準希濃厚溶液を記述するオルンスタイン=ゼルニケ(OZ)関数にてうまく表すことができた。しかし、ガンマ線照射KCでは散乱関数はべき乗化し、分子切断が起こっていることを示唆する結果となった。
Satoshi Okabe, Ken-ichi Seno, Shokoku Kanaoka, Sadahito Aoshima, and Mitsuhiro Shibayama
“Micellization Study on Block and Gradient Copolymer Aqueous Solutions by DLS and SANS”
Macromolecules, Vol. 39, 1592-1597 (2006)
“Micellization Study on Block and Gradient Copolymer Aqueous Solutions by DLS and SANS”
Macromolecules, Vol. 39, 1592-1597 (2006)
