柴山充弘 原著論文 (2007年度)

Takuro Matsunaga and Mitsuhiro Shibayama
“Gel Point Determination of Gelatin Hydrogels by Dynamic Light Scattering and Rheological Measurements”
Phys. Rev. E, Rapid. Commun., Vol. 76, 030401-1 – 030401-4 (2007)
【概要】ゼラチン水溶液のゲル化現象を動的光散乱およびレオロジーにより研究した。両手法から決定されたゲル化点は非常によい一致を示した。また、ゲル点における臨界指数についても両手法の間で良好な一致をみた。
Mitsuhiro Shibayama, Syo Miyazaki, Hitoshi Endo, Takeshi Karino, and Kazutoshi Haraguchi
“Deformation Studies on Polymer-Clay Nanocomposite Gels”
Macromol. Sympo., Vol. 256, 131-136 (2007)
【概要】ポリマーとクレイからなるナノコンポジットゲル(NCゲル)の変形機構を小角中性子散乱により研究した。NCゲルの優れた高弾性特性は長鎖分子がクレイによって面架橋されていることに起因していることを示した。(Kazutoshi Haraguchi:試料提供とディスカッション)
Noboru Osaka, Syo Miyazaki, Satoshi Okabe, Hitoshi Endo, Aya Sasai, Ken-ich Seno, Sadahito Aoshima, and Mitsuhiro Shibayama
“Pressure-Induced Reentrant Micellization of Amphiphilic Block Copolymers in Dilute Aqueous Solutions”
J. Chem. Phys., Vol. 127, 094905-1 – 094905-5 (2007)
【概要】感熱性高分子と親水性高分子からなるブロック共重合体水溶液の圧力誘起ミセル化を小角中性子散乱と動的光散乱によって研究した。ミセル相図は約150MPa, 48°Cに頂点をもつ上に凸の放物線形で、その境界の上がミセル域、下が均一一相領域で、圧力に対して再帰的ミセル化が観測された。(Hitoshi Endo: 実験と議論)
Mitsuhiro Shibayama, Hiromitsu Kawada, Takushi Kume, Tomoyuki Sano, Takuro Matsunaga, Noboru Osaka, Sho Miyazaki, Satoshi Okabe, and Hitoshi Endo
In Situ Small-angle Neutron Scattering and Rheological Measurements of Shear-induced Gelation”
J. Chem. Phys., Vol. 127, 144507-1 – 144507-7 (2007)
【概要】ナノエマルションと高分子、水からなる3成分系のせん断誘起ゲル化現象を流動場での小角中性子散乱実験により研究した。せん断速度を増すと、一旦、系の粘度が下がるが、その後、急激に上昇し、ゲル化した。そのゲル化様式をパーコレーションモデルで説明した。(Hitoshi Endo, 実験と議論)
Sho Miyazaki, Hitoshi Endo, Takeshi Karino, Kazutoshi Haraguchi, and Mitsuhiro Shibayama
“Gelation Mechanism of Poly(N-isopropylacrylamide)-Clay Nanocomposite Gels”
Macromolecules, Vol. 40, 4287-4295 (2007)
【概要】N-イソプロピルアクリルアミドとクレイからなるナノコンポジットゲル (NCゲル)のゲル化機構を動的光散乱と中性子小角散乱により研究した。時分割動的光散乱によりゲル化点を決定した。コントラスト変調中性子散乱実験により、クレイ周りに高分子鎖の濃縮相があることがわかった。(原口和敏:試料提供と議論)
Shuichi Kimata, Takahsi Sakurai, Yoshinobu Nozue, Tatsuya Kasahara, Noboru Yamaguchi, Takeshi Karino, Mitsuhiro Shibayama, and Julia A. Kornfield
“Molecular Basis of the Shish-Kebab Morphology in Polymer Crystallization”
Science, Vol.316, 1014-1017 (2007)
【概要】ポリプロピレンを射出成形した際に形成される「シシケバブ構造」における「シシ構造」の形成に関して、高分子量のポリマーのみが主要因であるというこれまでの認識を覆し、低分子量のポリマーも「シシ構造」形成に寄与しているという新たな説を提案した。重水素ラベル法を用いた中性子小角散乱法といった新たな手法を駆使することで、これまで認識されていた高分子量のポリマーだけでなく、低分子量のポリマーについても、「シシ構造」形成に寄与していることを見出した。
Takeshi Ueki, Takeshi Karino, Yosuke Kobayashi, Mitsuhiro Shibayama, and Masayoshi Watanabe
“Difference in Lower Critical Solution Temperature Behavior Between Random Copolymers and a Homopolymer Having Solvatophilic and Solvatophobic Structures in an Ionic Liquid”
J. Phys. Chem. B, Vol.111, 4750-4754 (2007)
【概要】疎水性イオン液体中のポリベンジルメタクリレート (PBzMA) とポリ(スチレン-co-メチルメタクリレート)(P(St-co-MMA)) の溶解性と相挙動を温度の関数として研究した。どちらの高分子も疎溶媒性のフェニル基と親溶媒性のメチレート基を持つが、それらの高分子鎖上での分布は異なっており、それが溶解性に大きく影響することが分かった。動的光散乱により、PBzMAの流体力学的半径は100度Cで大きく変化し、コイルーグロビュール転移することが分かった。
Fumiyoshi Ikkai and Mitsuhiro Shibayama
“Gel-Size Dependence of Temperature-Induced Microphase Separation in Weakly-Charged Polymer Gels”
Polymer, Vol.48, 2387-2394 (2007)
【概要】N-イソプロピルアクリルアミド(NIPA)-1-ビニルイミダゾール(VI)からなる弱荷電高分子ゲルのミクロ相分離構造のゲルサイズ依存性を小角中性子散乱、動的光散乱、および膨潤測定により研究した。ゲルのサイズがミクロ相分離構造の周期に近くなるとミクロ相分離が起こらなくなることが示された。
Takuya Suzuki, Fumiyoshi Ikkai, and Mitsuhiro Shibayama
“Structures and Dynamics of N-isopropylacrylamide/Acrylic Acid Copolymer Gels Prepared by Cross-linker-Free UV-Induced Polymerization”
Macromolecules, Vol.40, 2509-2514 (2007)
【概要】架橋剤を添加しないで紫外線架橋したN-イソプロピルアクリルアミド(NIPAm)-アクリル酸(AAc)ゲルの構造とダイナミクスを小角中性子散乱および動的光散乱により研究した。ここでAAcはモノマーもしくはポリマーとしてゲル網目に取り込まれている。構造の違いにより、異なったダイナミクスや膨潤挙動が観測された。
tag_iconTags: | | 2007/11/05